砂像製作方法

■ 前 準 備 ■

昔は、美しい砂丘が一面に広がっていましたが、現在では砂像製作をする前に、砂丘の一面をショベ
ルカーでならし、砂に混ざっているゴミや草を取り除く作業から入ります。


砂丘の一面に生えている雑草。  所々にゴミが落ちていました




ブルドーザーで砂の表面に生えた草を取り除き、土をならしていきます




砂の中に混ざるゴミや草を取るのは手作業になります



■ 型枠づくり ■


砂像の優雅で繊細なイメージとは逆に、型枠づくりはとても大変で、時間と労力を要します。  

作品の細部まで細かく作り込み、より完成度を高めるためには、この「型枠づくり」がとても重要になっ
てきますので、手を抜く訳にはいきません。



@作品の最重要部である一番下の部分に当たる型枠を作ります。

型枠は、コンパネと柱を使用した長方形の板 (縦 3000mm×横 3000mm×高さ 600mm)
で、これを四方に固定して水平器で水平をとり、次にショベルカーで砂を入れていきます。  
この時、砂を入れながら同時に水も入れます。  

型枠の半分程度に砂を入れた所で、一度填圧します・・・工事用の填圧機で、外側から内側に
かけて、円を描くように填圧していきます。



作品の最重要部である一番下の部分に当たるパネルを固定します




水平器で水平をとります




ショベルカーで土を入れながら、同時に水を入れます




ランマで外側から丁寧に押し固めていきます




ランマでしっかりと押し固めた後、水を打ちながら型枠一杯まで砂を入れます




型枠一杯まで土を入れたら、同じようにランマで外側から中央の順にしっかりと押し固めていきます





A作品の中央部に当たる型枠を作ります。
@の型枠の上に (縦 2400mm×横 2400mm×高さ 600mm)を乗せ、@と同じ要領で作っ
ていきます。


一段目の型枠の上に二段目の型枠を乗せます




@と同じ要領で、水を打ちながらショベルカーで土を入れていきます




土を半分入れたところで、ランマで押し固めます




型枠一杯まで土を入れ、この後も同じくランマで押し固めます



B作品の上部に当たる型枠を作ります。

Aの型枠の上に更に、 (縦 1800mm×横 1800mm×高さ 600mm)の型枠を乗せて、@と
同じ要領で作っていきます。





三段目の型枠を固定しています




@、Aと同じ要領で、水打ち・ランマをかけながら型枠一杯まで土を入れていきます。



※この型枠作業が、作品の仕上がりを大きく左右します




@からBまでのそれぞれの過程において、ランマを使用した押し固めがしっかりされている場合、繊細
且つかなりの際どい作品が作り込め、仕上がりに大きく左右します。


型枠作業は、三段目まで砂を一揆に詰め入れた後で、上からしっかり押し固めをしたとしても、一番下
の型枠の中の砂までは、しっかりと固めることは出来ません。  この場合、作品が終盤に近づき、最
後の三段目の型枠を外したときに、すべて崩れ落ちてしまいます。   一生懸命作ってきた作品が、
仕上げ間近で壊れてしまうほど、辛い事はありません。  


家作りにしても、仕事にしても、何においても、「基礎」はとても大切です。   

基礎となる「型枠作り」がしっかり出来れば、作品が完成に一歩近づいたと言っても過言ではありませ
ん。




■ 作品づくり ■


@一段目(一番上)の型枠を外し、作品の上部を作る。

グルー(砂像用の環境に配慮した無公害のボンド)を水で5〜10倍程に薄めたものを農薬散布
用の噴霧器(新品)に入れます。  この時、噴霧器の中に砂が入ると、ボンドが詰まって出て
こなくなるので気をつけます。  

噴霧器は、とても詰まりやすいので、砂が入って詰まってしまったら、作業が捗りません。



一番上の型枠を外します
型枠を固定している釘・ネジなどを外してから、コンパネを静かに取り外していきます





大まかなデッサンをしながら余分な砂を落としていきます



全体のバランス(上部にボリュームがあり過ぎると、全体的にバランスが悪く、最後の型枠を外した時
に、上の重みに耐えられなくなり、崩れ落ちることがあります。  

出来るだけ、全体が三角に近い形をイメージして構成を練ると良いでしょう。

また、何度も遠くから離れて彫り込む部分を確認しながらデザインしていきます。  一点に集中して
彫り込んでいくと、全体のバランスが悪くなる場合があります。 




余分な土を落としながら、さらにデザインして上部を形作ります




全体を見ながら、一段目を完成させていきます



一段目が完成したら、準備しておいたグルーを数回に分けて、薄く噴霧します。   

濃度の高いグルーを噴霧したほうがよく固まるように思われがちですが、表面だけカチカチに固まって
いるようでも、中までグルーが浸透していない為に、結果的に、崩れやすくなります。


グルーを噴霧するタイミングは、個人差がありますが、箇所箇所で少しずつ仕上げる度に、細かく噴霧
していく場合と、全体を仕上げてから噴霧する場合があります。  

少しずつ仕上げる場合は、小さな噴霧器に小分けして入れておくと、大変便利です。





A二段目(二番目)の型枠を外し、作品の中間部分を作る。@〜Dまで、一段目の製作過程と
同じですが、初めに作った一段目にも、グルーを丁寧に噴霧しておきましょう



二番目の型枠を外します




二段目も完成し、最後の型枠外しに取り掛かっています



B三段目(三番目)の型枠を外し、作品の下部分を作る。@〜Dまで、一段目の製作過程と同
じですが、型枠を外す時、特に注意が必要です。  

填圧と上からの重力とで、コンパネの各中央部分がかなり沿っているかと思います。   

静かに丁寧に、型枠を外していかないと、今まで作ってきたものが、最後の段階で崩れてしま
う場合があります。   

必要ならば、型枠の内側の砂をある程度掘り下げて、圧をなくしても良いでしょう。






三段目の型枠を外します







C作品周囲の仕上げをする。

三段目の型枠を外して完成しても、まだ本当の「完成」ではありません。   

作品自身が栄えるように、周囲の仕上げをしていきましょう。   この「周囲の仕上げ」をする
か、しないかで、作品の完成度が大きく左右されます。  最後に、グルーを丁寧に噴霧して
おきましょう。




三段目を仕上げます










作品のサイド

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